不動産の相続時は税理士と相続税対策をする

相続税法の改正による影響

平成27年から相続税法が改正され、基礎控除額が大幅に引き下げられた事に伴い、不動産など高額な財産を所有する人に対して相続税が課税されるケースが増加しました。

その為、相続税専門税理士に相談して、しっかりと節税対策を行わなければ多額の税金を負担する事になります。

相続税の計算では、土地などの不動産は評価額を算出し、それに税率を乗じて計算する為、節税対策で重要なポイントはこの評価額を減額する事です。例えば、土地の評価額は、路線価方式または倍率方式によって土地の地目(宅地や畑、山林など)ごとに評価額を計算します。ここで言う路線価とは、不特定多数が通行する道路(路線)に面する土地の価額を1平方メートル単位で表したもので、国税庁がその年の1月1日時点の価額を7月に公表しています。

この路線価を所有する土地の面積を乗じ、さらに各種補正率を乗じて評価額を求める方法が路線価方式です。例えば、正面と裏側、側面の三方向が道路に面している土地の場合、面積に乗じるものは路線価と奥行価格補正率、側面路線影響加算率、二方路線影響加算率となります。正確には三方向の路線価に補正率を乗じ、それを合算した価額に面積を乗じて評価額を算出します。このように路線価方式では、土地の形状や路線に面する部分によって計算方法が異なる事が特徴です。

一方の倍率方式は、路線価が設定されていない土地に対して適用される方法です。計算方法は、国税庁が発表する財産評価基準書から対象となる土地の評価倍率を探し、相続が開始した年の固定資産税評価額にその倍率を乗じて評価額を算出します。

小規模宅地等の特例をしっておこう!

こうした評価額を減額する節税対策として有名な方法が小規模宅地等の特例です。この特例は、相続が開始される直前に被相続人の居住用または事業用として使用されていた宅地等のうち、一定の選択をした場合に限り、限度面積までの評価額を一定の割合で減額する制度です。

例えば、被相続人の居住用として使用されていた土地であれば330平方メートルまでの評価額が80%も減額されますし、被相続人の貸付事業用の宅地等に該当すれば200平方メートルまでの評価額は50%に減額されます。また、貸付け事業以外の事業用として使用されている特定事業用宅地等や、同族会社へ貸し付けられた特定同族会社事業用宅地等などについても、50%から80%の割合で評価額が減額される為、節税効果が非常に高い方法と言えます。

ただし、この特例を確実に適用する為には、被相続人が死亡する直前まで適用要件を維持する必要がありますし、相続税の確定申告をしなければいけませんので、遺産分割において相続人全員の合意が得られないまま相続税の申告期限を迎えた場合は、確定申告書とは別に申告期限後の3年以内の分割見込書を提出し、分割後に更正の請求によって適用を受ける必要があります。

このように、土地などの不動産の節税対策はしっかりと行えば大きな節税効果を得られますが、確実に適用を受ける為には税理士の協力が不可欠になりますので、相続前に余裕をもって相談をしておく事が大切です。